初めてお風呂をリフォームする時、一体どんなことに気をつければいいのかよくわかりませんよね。実際に「失敗したな~」といった経験者の声を集めて、分析しパターン化してみました。ぜひ、参考にしてみてください。
目次|このページでわかること
失敗の事例(あとから聞いたら、業者のいいわけに聞こえる)
業界の常識?あたり前?誰も説明しない?「そんな〜」
システムバス(ユニットバス)は、今までのお風呂より必ず狭くなる
戸建てのタイル貼りのお風呂をシステムバス(ユニットバス)にリフォームする場合
内法の有効寸法(部屋の大きさ)は狭くなり、天井は低くなります。
今まで柱に板(モルタル下地用の板)をうち、その上にモルタル下地そしてタイル仕上げとしていました。つまり、柱と柱のあいだの空間全てを、お風呂に利用していました。
しかし、システムバス(ユニットバス)は、その柱と柱の間に新しく別の壁と天井を持つ部屋を作るわけですから、考えてみるとあたり前なのですが、空間そのものが小さくなります。あたり前すぎて誰も初めに説明してくれません。
あくまで、ゆとりあるお風呂空間を望むのであれば、在来工法にてお風呂を作り直す必要があります。
しかし、システムバスの持つ機能性や防水性メンテナンス性などのメリットを選ぶのであれば、空間が小さくなることは致し方ありません。
はじめから認識しておきましょう。実際の空間のサイズを体感しておくために、ショールームでよく確認してください。
契約金額を絞れば絞るほど追加工事が発生する
業者とリフォームの打合せも進み最後に見積金額の交渉をします。
「もっと安くしてほしい!」
「もうできませんよ」
「じゃあ、他の会社に頼むよ」
「わかりました、値引きします」
よく、ありそうな会話です。
「ずいぶん交渉できたし、安くなった」
そう考えていると失敗します。業者は余裕が全くない状態で契約した場合、追加の工事が発生すれば、いつもなら業者も「このくらいは追加金額無しで工事をしてあげよう」と判断するものまで、間違いなく追加の見積もりと請求書が届くことになります。
あたり前ですね。契約金額を絞れば絞るほど追加は発生しやすくなります。
きちんと根拠のあることを主張し、相手の説明をうけ相互理解に務める姿勢が大切です。お互いの信頼関係を築きましょう。無理のない契約であれば、ちょっとしたことはやってくれます。遠慮しないで、お願いしてみましょう。
根拠のない、単純な金額だけの値引きは、お互いに良い結果をもたらしません。節度ある交渉をおすすめします。
窓はお風呂工事ではない?窓は外壁についている!
システムバス(ユニットバス)にお風呂をリフォームする時、窓の扱いをどうするかという問題があります。戸建住宅の場合ほとんどの家のお風呂には窓がついています。
窓を開ければすぐに湿気を追い出すことができますし、カビが生えにくくなるからです。じつは戸建てのお風呂をリフォームする時、この窓の扱いに苦慮することになります。窓自体主な目的が換気にありますので、大きな窓のほうが効果的です。大きな窓がついている時、システムバス自体とうまく取り付けができなくなります。
なぜなら、前述したとおりお風呂の空間が狭くなるため、窓が大きすぎるとシステムバスの骨組みより、大きくなってしまうことがあるからです。
そのため、外の窓と中の窓のサイズが違ってしまうなんてことが起こります。
外の窓を取り替えればいいのでは?となりそうですが、ことはそう簡単ではありません。窓は外壁についており、外壁そのものを一部とは言え作り変えなければならなくなります。
こうなると大工さんはもとより、外壁工(又は板金工)ばあいによってはコーキングも別途必要になりリフォームの金額や工期が、お風呂のリフォームだけの場合とは全く異なってしまいます。雨漏りの保証も必要になります。
工務店であれば技術的には問題ありません。お客様のご予算と工期(時間)との話さえまとまれば通常の仕事になります。
ただし、そうでない場合は手間がかかる割に利益が出にくい仕事になるため、既存の窓をそのまま利用するケースが出てくるのです。
「窓も新しくなると思っていたのに、しかも外の窓と中の窓のサイズが違うなんて!」
「でも、お客さんはじめから見積もりにあるのはシステムバスの窓だけです。外壁の窓は既存利用となってますし、今からだとすごくお金がかかりますよ」
「少し見た目は悪いかもしれませんが、できてからやるのは大変なんです」
「このままで、良いのではないですか?いままでも使ってらしゃったのでしょ!」
「はじめから説明しくれれば、追加の金額を払ってでも頼んだのに!」
「お客さん、よくあることです。前の窓をそのまま使うことは」
「・・・・・」
思い込みと、やり過ぎにより本当にチェックすべき大切な項目を忘れてしまったケースです。業者もお客様のいうことだけを行うという姿勢のようですから仕方ないかもしれません。
お客様の課題や将来まで見据えた提案、あたり前の確認をキチンと行ってくれる業者に仕事を依頼したいものです。
自分の常識は自分だけの思い込み?
自分の常識は今まで育ってきた環境や、経験、培ってきたスキルや知識などにより構成されています。
自分が常識だと思っている事柄もよくよく観察してみると他の人には常識でなかったり、建築業界では逆に非常識だったりする場合があります。
「そんなのあたり前だろ!プロなんだから素人にはわからないことをあらかじめ説明すつのがプロじゃないの?」
おっしゃるでご通りでざいます。ただし、実際にすべてを見通すことは難しいです。特にお互いに当たり前だと思っていることほど、確認を忘れたり、怠ったりします。